緊張型頭痛
慢性的な頭痛で悩む人は、約4000万人以上いると云われています。そして緊張型頭痛を経験したことのある人は、2000万人以上もいると云われています。
医学的には頭痛は「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられています。
一次性頭痛は、頭痛を引き起こす原因になるような病気がないのにおこる頭痛で、「片頭痛」「緊張型頭痛」「郡発頭痛」「その他の頭痛」に大別され、緊張型頭痛はこの一次性頭痛に含まれます。
二次性頭痛は脳出血や脳腫瘍など、なんらかの疾患があるために二次的な症状としておこる頭痛で、生命にかかわることもある恐い頭痛です。
緊張型頭痛の症状
多くの人が肩や首のこりを伴い、幅広い年齢層にみられます。
片頭痛との違いは、片頭痛がその名のとおり片側が痛むことが多いのに対し、緊張型頭痛は頭全体が痛みます。
片頭痛では、ズキンズキンと脈を打つような強い痛みが出ますが、緊張型頭痛では頭が締めつけられるような鈍い痛みがダラダラと続きます。
片頭痛でよく起こる吐き気はなく、体を動かしても、症状の悪化はありません。ふわふわとしためまいを伴うこともあります。
緊張型頭痛の原因
重い頭を支えている首・肩の筋肉の緊張、つまりこりや張りが原因です。緊張した筋肉が痛みを感じる神経を刺激して、頭痛を感じます。
こりや張りの原因は、長時間同じ姿勢をとることです。
特によくないのが、うつむく姿勢です。例えば、スマートフォンの使いすぎやパソコンに向かって長時間仕事をしたり、長時間車の運転をしたりすると、頭から肩にかけての筋肉が異常に緊張してしまいます。
ちなみに頭を60°前方に傾けた姿勢では、首・肩に約27kgの負荷がかかっていると云われています。
首のインナーマッスルの大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋のこりや緊張は、頸椎の1、2番を歪ませて、椎骨動脈の血流を阻害し、これも頭痛の原因となります。(図)
後頸筋の図
A 小後頭直筋
B 大後頭直筋
C 上頭斜筋
D 下頭斜筋
E 頭半棘筋(部分切除)
F 頭板状筋(部分切除)
G 頭最長筋(部分切除)
H 椎骨動脈
緊張型頭痛の予防と改善
・日常生活で正しい姿勢を心がけることが大切です。猫背で、顎が前に出たり前かがみになった悪い姿勢は、肩と首の筋肉に負担がかかります。
・デスクワーク時は、同じ姿勢を長時間しないように気をつけます。例えば30分に一度はこまめに休憩をとり、立ち上がったり伸びをしたりします。
・冷えると、血流が悪化して、筋肉が緊張してしまいます。冬や夏の冷房などで寒いと感じたら、衣服を1枚羽織って冷えを防ぎます。
・首・肩の筋肉をほぐしてゆるめます。頸椎の歪みがある場合は、矯正して正しい位置に戻します。
・ご家庭では、大字式健康器をお使いになると、とても楽に後頸筋群の筋肉のコリをほぐしゆるめることができます。
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